社労士 選択式 対策 コツ

社労士試験選択式問題の対策とコツ

社労士試験選択式の怖さとは

この記事では、難問揃いの選択式の対策についてじっくりと事例を挙げながら解説しています。

 

社労士試験の選択式問題は、難関国家試験の中でも社労士試験だけに特有な形式の問題です。
その特徴といえば、ほとんどの受験生が読んだことがないような文章の穴あき問題で確実に3問以上を取らなければいけないという制約のある、非常にリスキーな問題構成にあります。

 

読んだことがない文章ですから、ほとんどの受験生はヒヤヒヤしながら確実に3問以上の正解ができるよう繰り返し問題を解いていくことになります。
模試1番の成績の受験生が落ちるケースがこの選択式ですね。毎年救済措置が取られると言いながら、実力が抜群の受験生でもうまく救済にひっかるとは限らないため、毎年悲喜こもごもの合格発表が行われるわけです。

 

私は社労士試験2回目の合格ですが、選択式はなぜか1回目の受験から合格点をとることができました。
当然、知らない文章が2回とも出題されたわけですが、文脈などから正解を導くことが自然とできていたのかもしれません。

 

振り返ってみると、国語力とか読解力とかとは少し別の次元で問題を解いていた面があったと思いました。
このサイトでは、そうした経験やスキルをお伝えできればと思っています。

 

考え方としては、知らない問題を潰していくというような非現実な対策ではなく、
ズバリ、知らない問題をいかに正解に結びつけるかという当サイトオリジナルのテクニックを解説していますから、選択式に不安を感じているであろう多くの受験生の一助になれば幸いです。

 

選択式を解くうえで知っておきたいこと
社労士試験は確かに難関試験のひとつに数えられるようになりました。
しかし、残念ながら試験問題のという観点からは、選択式においても択一式においても愚問といわざるを得ない問題が散見されます。
極端に細かい論点が問われたり、逆にほとんどの受験生(勉強がほぼ手に付かず受験士した受験生も含む)が解ける問題が出題されたりします。

 

いずれにしても、これまでの社労士試験の選択式の出題傾向をみて強く感じてきたことは、
毎年、受験生の予測を覆す出題がされているという点です。

 

今までは易しいとされてきた科目が極端に難易度が高くなったり、実務に携わっていないとまず解けない問題が出たり、誰もお目にかかったことがない内容が出題されたりと様々です。

 

しかも選択式試験の場合に始末が悪いのが、解答どうしが関連している場合、ひとつ間違えば他の解答も不正解になるという怖さも併せ持っている点です。

 

確かに出題者側からすれば、受験生の予測の範囲内であれば、高得点者が続出してしまいますので、あの手この手で予測を裏切り、得点率を下げてバランスを取ろうとしているのかもしれません。

 

特に、この選択式問題に関しては、どんなに十分な試験準備をしてきたという受験生でも、想定外の問題が出ても、まったく不思議ではありません。
いや、むしろ、想定外の出題がなされる可能性は毎年高いとみておいたほうがよいでしょう。

 

背水の陣でこの試験に臨み、必死に努力を重ねてきた受験生にとって、このような不確定な要素で不合格が決まってしまうとしたら、本人のショックは計り知れないでしょう。あまりにも残念なことです。

 

しかし、嘆いてばかりいても仕方がありません。
受験生として唯一できることは、いかに合格点を取るのか対策を考えるしかないのです。

 

結論から言いますと、選択式問題については、残念なことに「これで万全」という対策はありません。
しかし、競争試験であるがゆえに、いかに失点を防ぐかという視点で取り組めば合格の可能性がグンと高まってきます。

 

つまり、
選択式にはちゃんとした対策が存在するし解くコツがあるのです。

 

選択式・択一式には公式に発表された合格基準がある

ご存じない方もみえるかもしれませんので、平成12年に厚労省で公式に発表された合格基準(選択式のみ、一部文言省略)をここに転載します。

 

社会保険労務士試験の合格基準の考え方について
1 合格基準点
合格基準については、国民に分かりやすい簡易なものとすることが望ましいことから、平成12年度より、出題形式(選択式40問、択一式70問)、過去の合格基準の動向及び他の試験制度の現状を考慮し、次の条件を合格基準点とした。

 

選 択 式 試 験 総 得 点40点中28点以上 (12年度平均点25.9点)
※満点の7割以上
各 科 目 5点中3点以上

 

2 年度毎の補正
上記合格基準点については、各年度毎の試験問題に難易度の差が生じることから、試験の水準を一定に保つため、各年度において、総得点及び各科目の平均点及び得点分布等の試験結果を総合的に勘案して補正を行うものとする。

 

(1) 総得点の補正
@ 選択式試験、択一式試験それぞれの総得点について、前年度の平均点との差を少数点第1位まで算出し、それを四捨五入し換算した点数に応じて前年度の合格基準点を上げ下げする

 

A 上記@の補正により、合格基準点を上下させた際、四捨五入によって切り捨て又は繰り入れされた小数点第1位以下の端数については、平成13年度以降、累計し、±1点以上となった場合は、合格基準点に反映させる。

 

B 下記(2)の各科目の最低点引き下げを2科目以上行ったことにより、例年の合格率と比べ高くなるとき(概ね10%を目安)は、試験の水準維持を考慮し合格基準点を1点足し上げる。

 

(2) 科目最低点の補正
各科目の合格基準点(選択式3点)以上の受験者の占める割合が5割に満たない場合は、合格基準点を引き下げ補正する。
ただし、次の場合は、試験の水準維持を考慮し、原則として引き下げを行わないこととする。
@) 引き下げ補正した合格基準点以上の受験者の占める割合が7割以上の場合
A) 引き下げ補正した合格基準点が、選択式で0点となる場合

 

このような基準があって、その基準に則って毎年救済措置も行われています。

 

選択式問題攻略の基本的な戦略とは

そもそも「選択式」とは、文章中のカッコに当てはまる語句を語群から選んで解答する穴埋め問題です。

 

出題科目は、労基・安衛(1問)、労災・雇用・徴収(2問)、労働一般(1問)、健保(1問)、厚生年金(1問)、国民年金(1問)、社会一般(1問)からなり、1問につき5つの空欄の計40点満点です。

 

社会保険労務士試験の選択式は、「膨大な出題範囲からどこを狙われるかが分からない」という怖さがあります。
予備校の模試などでも、丸々的中するケースはほぼないことから、すでに書いたようにほとんどの受験生は選択式に不安を感じて本試験に臨んでいるはずです。

 

さらにこの超難問にも、知っていなければ解けない設問と、ほとんどの受験生が目にしたこともない箇所からの出題で、試験当日に前後の文脈から正解肢を選ばざるを得ない設問とに分かれます。

 

知っていなければ解けない設問については、当然勉強していなければなんともなりません。

 

一方、前後の文脈から正解肢を選ぶ設問については、受験生は横並びであり、いかに文脈を読んで正解肢を選び出すかという解答テクニックが大切になってくるのです。

 

どれだけ知識を重ねていっても、ほとんどの受験生が目にしたことがない箇所が出題される可能性は高いのですから合格する確率を上げる方向性としては、
知識量の増加よりも、前後の文脈からいかに正解肢を選び出すかという解答テクニックを確立させていったほうがはるかに効率的で得点力が付くのです。

 

一般的に、知識がなければ問題は解けないと考えられています。
実際に、試験問題を解くときを想定してみましょう。

 

最初に試験問題を読んでみて、まずは自分が勉強してきた知識で解ける問題なのかどうか、無意識のうちに判別しているはずです。

 

ここで、まったくやったことがない範囲の出題だとわかると、たちまち不安に襲われます。
1年に一度の大切な本試験では極限の精神状態にあります。そこで見たこともない設問が出たらメチャクチャ焦りますね!
つまり、知識がなければ問題は解けないと、自分のなかで勝手にイメージングされているのです。

 

しかし、選択式の問題に関していえば、
習得した知識を使って解くことよりも、未知の試験問題であってもいかに正解肢を選び出すことができるか
が勝負になってくるのです。

 

じつは、この点は多くの受験生が気付いていないところなんです。多くの受験生は本試験の特にその場面になって初めてどうしようかと考えるわけです。これでは遅いんです。

 

未知の問題をいかに正解に導くのかを事前にイメージしておくことが大切なんですね。

 

ここを分っていないと、どんどん細かな知識の習得に血道をあげることになり、肝心の得点力は身に付いていないという悪循環になるのです。

 

肝心なところを準備しないで、別のパートをいくら強化しても得点力は付きません。

 

選択肢に必ず答えがある

さて、「選択式」問題は以前「記述式」といわれ、ズバリ解答を記入しなければなりませんでした。
記入すべき正解の言葉はわかっていても、漢字が書けないという別の悩みがあったりもしたものです。

 

今の選択式問題の場合は、科目ごとに各5問、選択肢は全部で20肢あります。
問題にもよりますが、1問あたり4肢の選択肢があるということになります。別のいいかたをすれば、4肢択一式問題といえなくもありません。

 

つまり、「記述式」とは違い、「選択式」には20肢のなかに必ず正解があります。

 

問題にもよりますが、多くの問題は各問にそれぞれ正解候補の4肢をあてることは比較的容易にできます。
あとは、そこからいかに1つの正解肢に絞り込むかが問題になってきます。

 

特に、まったく準備していなかった範囲が出題された場合には、問いの前後の文脈から推測して、最も正解と思われる肢を出さなければなりません。

 

このリスクを避けたいがために、特に再受験生の場合は、やたら細かい知識の修得を目指してしまうのですが、いくら用意周到に準備したと思っても、まったく準備していなかった範囲が出題されることは十分あり得ることなのです。

 

そこで、まずこの事実(必ず知らない問題が出題される)を素直に認識する必要があります。

 

その上で、どういう準備をしておけば対処できるのかという点に照準を合わせることが大切なのです。

 

では、未知の試験問題であってもいかに正解肢を選び出すことができるかという解答テクニックを習得するには、ある程度の素養(読解力)が必須なのでしょうか。
あるいは、習得するのにかなりの時間が必要になるのでしょうか。

 

いいえ、この記事をじっくり読んでいただければ、どなたでもスムーズに問題の解き方が理解いただけると思います。

 

なお、超難問以外の設問については、基本的に確実に正解していく必要がありますが、どうすればいいかという答えはきわめて単純です。

 

択一式で合格点が取れる実力が付けば、選択式は自然と解けるようになるということです。

 

そこで、残った対策としては、いかに文脈を読んで正解肢を選び出すかという解答テクニックを磨くという点に絞られます。

 

解答テクニックを身に付けるには、選択式の問題演習を数多くこなすよりも、選択式特有の特徴をつかんでいくつかのコツを習得すればよいのです。

 

これはまさに、いくつかのポイントを知っているか、知らないかだけ。
意外や意外。読解力とは無縁のところで決まります。

 

では、次から事例で具体的に対策していきましょう。

 

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